VirtScreenを使ってタブレットを簡単にPCのサブディスプレイにする

今日はVirtScreenというツールを使って、手持ちのタブレットを簡単にPCのサブディスプレイにする方法をまとめたいと思います。

環境

PC MacBook Air 11-inch (2014)
OS fedora31
タブレット Fire HD 8
タブレットのOS Fire OS 7.3.1.6

VirtScreenのインストール

VirtScreenをインストールします。

本家のページにappimageが置いてあるのでダウンロードします。
ダウンロードしたAppImageは適当なディレクトリに置きます。
私の場合はAppImageを入れる用のディレクトリを作ってあるので、そちらに置きました。

本家のこちらのページに書いてある通り、AppImageに実行権限を与えます。
[fukari@localhost ~]$ chmod a+x ./VirtScreen.AppImage

関連パッケージのインストール

X11vncが必要になるのでインストールします。
[root@localhost ~]# dnf install x11vnc

システムトレイの表示

VirtScreenが動作するためには、システムトレイが有効になっている必要があるので表示させます。

メニュー>設定>一般 とたどり、“Enable support for indicators”の項目をONにします。
ここで一度OSを再起動します。

次にシステムトレイを表示します。
メニュー>設定>アプレットとたどり、“System Tray”をクリックしてして下にある+ボタンを押します。有効になるとチェックマークが付きます。

📕Tray icon no longer working on Cinnamon 4.6.x (Linux) 1.34.0-beta.3

VirtScreenのディスプレイの設定

ダウンロードしてきたVirtScreenを起動すると、画面右下のシステムトレイにアイコンが表示されます。

クリックして出てきたメニューで“Open VirtScreen”を選択します。

タブレットの解像度を設定して、Advancedを選択します。

ディスプレイオプションが開くので、DeviceにVirtualを選択します。
Virtual
が選択肢に無い場合は別途作業が必要です。
次の節にやり方を書いておきます。

“OK”を押して、元の画面に戻ってきたら“ENABLE VIRTUAL SCREEN”を押します。

Virtual*と表示が出ない場合

20-intel.confのファイルに以下の内容を貼り付けてPCを再起動します。
[root@localhost ~]# vim /usr/share/X11/xorg.conf.d/20-intel.conf
Section "Device"
    Identifier "intelgpu0"
    Driver "intel"
    Option "VirtualHeads" "1"
EndSection
一応私のグラフィックカードの情報を載せておきます。
[root@localhost ~]# inxi -G
Graphics:
  Device-1: Intel Haswell-ULT Integrated Graphics driver: i915 v: kernel 
  Display: server: Fedora Project X.org 1.20.6 driver: modesetting 
  unloaded: fbdev,vesa resolution: 1366x768~60Hz 
  OpenGL: renderer: Mesa DRI Intel Haswell Mobile v: 4.5 Mesa 19.2.8

📕VIRTUAL1 option not available (UBUNTU 17.10, X.org)

VirtScreenのVNCの設定

ターミナルからポートを開いて有効にしておきます。

[root@localhost ~]# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=5901/tcp
success
[root@localhost ~]# firewall-cmd --reload
success
[root@localhost ~]# firewall-cmd --zone=public --list-ports
5901/tcp

VirtScreenのVNCのタブを選択して、開いたポートの番号を入力します。

次にpasswordの欄で“New”を押して、VNCサーバのパスワードを設定します。これはクライアント側のFireタブから接続するときに必要なパスワードになります。

他にも設定できるところがありますが、デフォルトのままにしました。
一番下の欄にはこの端末のIPアドレスが表示されています。

クライアント側のFireタブの方が設定できたら、“START VNC SERVER”を押してVNCサーバを起動して接続することになります。

クライアントの設定

クライアントの設定は、前回の記事を参照してください。

接続する!

VirtScreenの“START VNC SERVER”を押してサーバを起動します。
ボタンが押せない場合はDISPLAYタブの“ENABLE VIRTUAL SCREEN”を押して有効にしてください。

次にFireタブのVNCClientの画面で“Connect”を押すと接続完了です!

上の画像は、フリーのお絵描きソフトkritaのウィンドウを表示したものになります。
PCのディスプレイにはキャンバスを、サブディスプレイ化したタブレット側にはツールを表示してみました。